体外診断用医薬品の定義。体外診断用医薬品とは?

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「体外診断用医薬品」と聞くとどんなものが思い浮かぶでしょうか?

よく「診断薬」や「検査薬」、単に「試薬」と呼ばれるアレの正式名称と、その法的な定義もろもろをご紹介します。

体外診断用医薬品の定義

「体外診断用医薬品」という言葉は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)」という法律で明確に定義されています。

ジン
ジン

「医薬品のうち」とありますので「体外診断用医薬品」は医薬品の仲間ですね。ついでに「医薬品」の定義も見ておきましょう。

具体的には条文中に下記の通り記載されています。

この法律で「体外診断用医薬品」とは、専ら疾病の診断に使用されることが目的とされている医薬品のうち、人又は動物の身体に直接使用されることのないものをいう。

総務省 e-Gov法令検索 – 医薬品医療機器等法第2条第14項 原文はコチラから直接ご確認いただけます。
ジン
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「医薬品のうち」とありますので「体外診断用医薬品」は医薬品の仲間ですね。ついでに「医薬品」の定義も見ておきましょう。

「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。

一 日本薬局方に収められている物

二 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等でないもの

三 人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であつて、機械器具等でないもの

総務省 e-Gov法令検索 – 医薬品医療機器等法第2条第1項(一部省略) 原文はコチラから直接ご確認いただけます。

 

条文だけをみて理解できる人はそう多くはないと思いますので、

体外診断用医薬品の大まかな位置付けを示すために簡単に図示してみました。

図1.体外診断用医薬品の位置づけ

「医薬品」の中の「専ら疾病の診断に使用されてることが目的とされている医薬品」の中の「人又は動物の身体に直接使用されることのないもの」が医薬品医療機器等法上の「体外診断用医薬品」の定義となります。

未だに現存する「体外診断薬」

ウェブ上でリサーチをしていると、法律上で定義された「体外診断用医薬品」という言葉の他にも「体外診断薬」という言葉を目にすることがあります。

それが「体外診断用医薬品」の短縮系を表していることもあれば、法令を参照していることもあります。ひと昔前は、医薬品医療機器等法施行規則(当時は薬事法施行規則)の本文中に「体外診断用医薬品」と「体外診断薬」という言葉が両方混在していた時代もありました。

体外診断用医薬品に関する表示の特例)
医療用医薬品である体外診断薬(専ら疾病の診断に使用されることが目的とされている医薬品であつて、人の身体に直接使用されることのないものをいう。以下同じ。)については...(略)

2 医療用医薬品である体外診断薬であつて、その外部の容器又は外部の被包に「体外診断用医薬品」の文字の記載のあるものについては...(略)

薬事法施行規則の一部を改正する省令(昭和63年11月1日厚生省令第62号)による改正後の薬事法施行規則第215条
ジン
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見事に混在していますね(笑)

上記条文は、平成26年7月30日厚生労働省令第87号によって改正されるまで約26年間に渡ってその効力を発揮していました。改正後は下記の通りとなっています。

体外診断用医薬品に関する表示の特例)
体外診断用医薬品については...(略)

2 体外診断用医薬品であつて、その外部の容器又は外部の被包に「体外診断用医薬品」の文字の記載のあるものについては...(略)

薬事法等の一部を改正する法律及び薬事法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等及び経過措置に関する政令の施行に伴う関係省令の整備等に関する省令(平成26年7月30日厚生労働省令第87号)による改正後の薬事法施行規則第215条

体外診断用医薬品の表示について解説しているウェブサイトで、「医療用医薬品である体外診断薬」なんて書いてあるものがいまだに見られますが、7,8年も前に改正されています。

ジン
ジン

古い情報は早急にアップデートしてほしいところですね!

かくして「体外診断薬」という言葉は消えていったかにみえましたが、実際には毒薬の規定において、いまだ現役バリバリで残っています。毒薬についての詳細はまた別の記事を作成予定ですが、医薬品医療機器等法施行規則に下記の記載があります。

毒薬
生物学的製剤及び抗菌性物質製剤
 アムホテリシンB及びその製剤。ただし、次に掲げるものを除く。
 (1)注射剤以外の製剤であつて1錠中又は1ml中アムホテリシンB100mg力価以下を含有するもの
 (2)1g中アムホテリシンB20μg以下を含有する体外診断薬
 (3)1ml中アムホテリシンB10μg以下を含有する体外診断薬
 (4)1片中アムホテリシンB51.2μg以下を含有する体外診断薬

総務省 e-Gov法令検索 – 医薬品医療機器等法施行規則別表3(抜粋) 原文はコチラから直接ご確認いただけます。

毒薬「アムホテリシンB及びその製剤」を指定するとともに、一定量以下を含有する体外診断用医薬品を毒薬から除外する規定ですが、ここではまだ「体外診断薬」という言葉が残っています。

 

ちなみに、当サイトの副題は「診断薬メーカーに勤務する薬剤師の備忘録です。」としていますが、「診断薬」は「体外診断用医薬品」の短縮系です。

ジン
ジン

↑免責です(笑)

体外診断用医薬品の範囲

昭和60年発出の通知において体外診断用医薬品の範囲が示されているのでご紹介します。

体外診断用医薬品は、人に由来する試料を検体とし、(2)に示す検体中の物質等を検出又は測定することにより、(1)に示す疾病の診断に使用されることが目的とされているものであって、人の身体に直接使用されることのないものである。ただし、病原性の菌を特定する培地、抗菌性物質を含有する細菌感受性試験培地及びディスクは、これに含まれる。なお、(3)の形態以外の体外診断用医薬品に関する取扱いについては、別途指示する。

厚生労働省 法令等データベースサービス – 昭和60年6月29日薬発第662号 原文はコチラから直接ご確認いただけます。

(1) 目的
次のいずれかを目的とするもの
(ア) 各種生体機能(各種器官の機能、免疫能、血液凝固能等)の程度の診断
(イ) 罹患の有無、疾患の部位又は疾患の進行の程度の診断
(ウ) 治療の方法又は治療の効果の程度の診断
(エ) 妊娠の有無の診断
(オ) 血液型又は細胞型の診断

厚生労働省 法令等データベースサービス – 昭和60年6月29日薬発第662号 原文はコチラから直接ご確認いただけます。

(2) 対象
検体中の次の物質又は項目を検出又は測定するもの
(ア) アミノ酸、ペプチド、蛋白質、糖、脂質、核酸、電解質、無機質、水分等
(イ) ホルモン、酵素、ビタミン、補酵素等
(ウ) 薬物又はその代謝物等
(エ) 抗原、抗体等
(オ) ウイルス、微生物、原虫又はその卵等
(カ) pH、酸度等
(キ) 細胞、組織又はそれらの成分等

厚生労働省 法令等データベースサービス – 昭和60年6月29日薬発第662号 原文はコチラから直接ご確認いただけます。

(3) 形態
(ア) 複数の試薬(試薬を含有する紙、布等を含む。)により、前記(2)の物質又は項目を検出若しくは測定する形態(いわゆるキット)なお、キットから標準試薬(例、標準血清)を除いたものは、これに含まれる。
(イ) 単試薬により、前記(2)の物質又は項目を検出若しくは測定する形態

厚生労働省 法令等データベースサービス – 昭和60年6月29日薬発第662号 原文はコチラから直接ご確認いただけます。

余談

平成17年4月1日に「体外診断用医薬品」の定義が適用されて以降、初めて製造販売「承認」された体外診断用医薬品をご存じでしょうか?

答えは、、、

 

クォンティフェロンTB-2G

です。
平成17年4月14日に製造販売承認を受けました。本体外診断用医薬品はインターフェロン-γ(IFN-γ)遊離検査薬です。

 

ただし、ここで注意しなければならないのは平成17年4月1日時点ではまだ、平成17年法改正前の旧薬事法の規定に則って承認されたものであるということです。新薬事法の規定に基づいた承認申請が、平成17年4月1日から始まっていますので承認となるとまだもう少し先のお話です。

ジン
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続いて2番目に製造販売承認された体外診断用医薬品は??といきたいところですが、同率で14製品もありましたのでここでは紹介は割愛します(汗)

 

コチラの記事に体外診断用医薬品の承認リストにまとめてありますので、「知識欲の権化」みたいな方はどうぞ。

体外診断用医薬品の承認品目一覧
体外診断用医薬品製造販売承認現行法では、承認、認証又は届出といった手続きを経て体外診断用医薬品の製造販売がなされています。普段私たちが「のほほ〜ん」と...Click to continue

 

ちなみに、Part2です。

平成17年4月1日施行の改正法で体外診断用医薬品の第三者認証制度が導入されました。この制度に則って、初めて製造販売「認証」を受けた体外診断用医薬品をご存じでしょうか?

 

答えは、、、!

 

メタボリード RemL-C

です。
平成18年2月1日に第三者認証機関であるテュフズードジャパン株式会社によって製造販売認証を受けました。平成17年4月1日に体外診断用医薬品の製造販売認証制度が施行されてから、わずか10カ月ほどでの認証ですね。

 

ついでに2番目に認証をうけた体外診断用医薬品は、同率2位で

エクディアXL ’栄研’ CHE

ネスコート トランスフェリン Plus

でした。1つ目の認証からわずか2週間後の2月14日のことです。

 

 

最後に

当ページでは「体外診断用医薬品」の法律上の定義やその範囲についてご紹介しました。

体外診断用医薬品について少しでも理解が深まったなら幸いです。

佐藤主任
ジン

さぁ、みんな!診断薬メーカーで働こう!(笑)

 

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